主体性を認知する脳のメカニズム

人工物や社会システムは、次々に自動化されつつあります。人工知能とも呼ばれる機械学習技術の進歩により、人間の高度な判断をコンピュータが支援することも増えてきました。

一方で、人間は主体的に判断・行動し、環境や社会を変えて来た動物です。人間の主体性をどのように考え、向き合うかは、人や社会と融和し受け入れられるモノやサービス作りにとって重要な鍵であると考えます。

1.主体性を認知する脳のメカニズム

身体や道具を動かすとき、人間は「行為の主体は自分である」という運動主体感を得ます。

最近の我々の研究により、運動主体感がどのようなプロセスを経て脳内で形成されるかが解ってきました。このような基礎の成果に基づき、サービスや社会システムの中で、人間がどのようなプロセスで主体性を認知するか、またそれにはどのような神経基盤が関与するのかを調べます。

運動主体感に関連する脳活動が時間とともに変化する様子
運動主体感に関連する脳活動が時間とともに変化する様子

2.主体性の認知と安全・安心感

心理学や精神医学は、これまで不安や恐怖を知覚するメカニズムを明らかにしてきまた。しかし、人に受け入れられるモノやサービスにとって重要な安全・安心が、どのように知覚されるのかは未だに明らかにされていません。

主体性と安全・安心感の関わりについて、関連する脳内ネットワークの観点から明らかにしたいと思います。

主体性の認知 安心・安全感

Researcher

今水 寛

教授(兼任)

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