本部門では生産システム設計や技能抽出・教育システム設計等を遂行する、出口を指向したAI(実践知能)を用いた新しい社会実装技術の確立を目指しています。具体的には、昨今飛躍的な進歩を遂げている深層学習を中心とするAI認識技術に、工学系研究科が有するハードウェア技術やインフラ技術を高度にすりあわせることで、世界的に圧倒的な競争力を有するモノ・サービスシステム作りを目指しています。例えば、認識技術を用いた建設機械による作業の自
動化、医療画像からの自動診断、化学プラントの制御の自動化など、さまざまな活用可能が考えられます。方法論としては、対象とする問題において必要とする情報選択を起点として、そのために必要な実世界データ、データ取得に必要な高性能センサ等の物理デバイス、デジタルトリプレットデータの処理手法選択、ウェブ技術等を活用したサービス構築とその継続的改善、さらに人間のモノづくり活動の支援という、情報システムの循環設計を中心に据えた研究開発をおこなっています。ここで全体のフレームワークには過去の人工物工学研究で培われた知見を用い、実世界寄りのハードウェア開発要素には工学系研究科等のresourceを用いることで研究開発を進めています。このように両者が強固なタッグを組むことで、最先端AI技術を含む人工物の、社会実装技術が構成されます。